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3rd Album「約 束」について [東京女子流*]

3rd Album「約 束」も発売から1ヶ月以上が過ぎ、売上も増えたようなので一安心。
ファンの方々の評価も出揃った頃だと思うので、3rd関連の記事を書いてみたい。

ちなみに翁の独断と偏見に満ち満ちた下衆な記事であることは最初にお断りしときます。
どうせ読む人もないBlogじゃ、ワシが少々の苦言を呈したところで影響あるまいて。

尚、曲ごとの解説や正当な論評は、HOSHIDE氏のBlog、「書く描く然々」
 http://pub.ne.jp/operationstarone/?entry_id=4748058
 http://pub.ne.jp/operationstarone/?entry_id=4758606
をご参照頂きたい。

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Yakusoku_C.jpg
   3rd Album「約 束」Type-C Jacket

  01. Intro
  02. Bad Flower
  03. 追憶 -Single Version-
  04. ディスコード
  05. それでいいじゃん
  06. 大切な言葉
  07. 月とサヨウナラ
  08. 幻
  09. Overnight Sensation ~時代はあなたに委ねてる~
  10. ふたりきり
  11. LolitA☆Strawberry in summer
  12. 約束
  13. Outro
  14. ヒマワリと星屑 -English Version-

ギターのハーモニクスから始まる、01.Intro。
スペース・オペラのような壮大な始まりから一転、ラジオか蓄音機から流れるような雑音を
含んだJazz。 今迄80'sの音楽を基盤としてきたのを更に遡させるような、ROCK黎明期の、
音楽を提供する側もリスナー側も何も持たない、ちんけな機材で必死に音を創り聴いていた
頃を想起させる。

本作が「あの頃」の音を再現するような意図で製作されているか定かではないが、
2ndで見られた深々と響くベースの音は、実質この 01.Intro で使われるウッド・ベースと
13.Outro でしか聴くことは出来ない。 ウッド・ベースを使った、07.月とサヨウナラ や
発表が早い曲については例外もあるが、他の曲では固く絞ったドライなベース音に終始する。

これが功奏しているのが本作のベスト・トラックとも言うべき、08.幻 でしょう。
Jazzyな曲構成と疾走感、乾いた湾岸の高速をぶっ飛ばしていくようなスリル。
女子流 Hard A.O.R の決定版とも言える最高の出来!!
各パートの語尾を伸ばしたままの唱法とエコーの残響を伴った5人の歌声が次々に被さり、
車窓から飛び去る景色や音のドップラー効果のように、嫌でも臨場感を盛り上げて堪らない。
この曲だけでも本作の価値は充分にあるよ。
しかもサビの部分を繰り返すことなく突然終わる曲構成(ここはもっと突然終了する方が
よかったかもね)。 これは既にアイドルとかの範疇の音楽を突き抜けています。
余談だが、本作のタイトル「約 束」を(12.約束 という曲がなかったとして)この曲の
歌詞から採りました、なんてのも渋かったかも。

逆に失敗してるなと感じるのが、02.Bad Flower。
イントロのドラムの入り方・オカズの入れ方等すごくカッコいいのに、ベースの音を固く
絞ってるからドラムの裏に隠れちまって、全体に薄っぺらい平坦な印象を受けてしまう。
女子流の声質との兼ね合いとかもあったのかも知れないが、ギターの音色までもが固い。
もっとBass音を効かせても良かったと思う。 ギターの音も固いから、マイナー進行する
中で入る♪強がりを言って♪の部分でのメジャー(7th)の音のメリハリが出て来ない。
曲がいいだけにすごく残念。 もっと思い切りが欲しかったな。
BABYMETALがあれだけハードな楽曲を出して来ただけにくやしいよ。

03.追憶 -Single Version- は、前後をハードな曲に囲まれた中での一服の清涼剤。
この配置は絶妙で、既に聴き慣れた曲からまた違う魅力を引き出していると思うぞ。

04.ディスコード この手の楽曲は苦手なんで書く言葉がうまく見つからない。
子供番組のエンディングとして使われたが、難解なまま質を落とさないところは流石と
言うべきか、商売っ気がない言うべきか・・・(笑。 ちなみに題名は初期に表記されていた
「Discode」の方がAlbumの曲名を並べた時に良かったような気がする。

05.それでいいじゃん は、女子流A.O.R風味の応援歌。
「頑張って いつだって 信じてる」から、こんなに大人になりましたみたいな。
それを思うとこの一年の成長に感慨深いものがありますな~。
HOSHIDE氏はStephen Stills MANASSASを指摘されておられたな、目の付け所が渋い。
ブラスの処理にChicagoあたりの影響を挙げておきたいと思います。
ただね、ちょっと例の「陳腐化」ギリギリのラインかなという危惧を持ってます。

もう一曲Jazzテイスト満載でお洒落な、07.月とサヨウナラ。
聴いていて「小さな恋のメロディ」で主人公の女の子が母親の口紅を塗るシーンを思い
出しましたよ。 年齢的にはまだ難しい楽曲と思うが、女子流得意の「10年先行投資」と
しての魅力は充分。 この歌が似合う頃まで続いて欲しいなと想う翁であった。

10.ふたりきり、12.約束、は今後のLIVEでの主流になっていくであろう佳曲。
10でのちょっと歌謡曲っぽいテイストは冒頭に書いた「あの頃」を彷彿とさせるし、
12のスローな展開はLIVEでの山場で使われていくものと思われる。
(代わりに再現性の難しい、03.追憶あたりは減るのかな?)
12でのギターソロはもう少し「泣きのギター」でもよかったんじゃないかと。
それにしてもこの手の曲は、既に安定の女子流節となっているのには脱帽する。
ただ今回は「一番いい曲がAlbumの題名」からは外れとるな。
って、翁は2ndも「Liar」一押しであった・・・

カッコいい曲とは別に等身大の女子流が楽しめる、06.大切な言葉。
翁的には思い入れもある歌なので収録されて嬉しいよ。
この曲は振り付けも可愛いし良いですな~。

09.Overnight Sensation はノーコメント。 色々と会社事情もあるかと自分を納得させる
しかない。 名曲08の後にこの曲のイントロが始まると俗物過ぎて泣けてくる。
Albumのケツに置いときゃあいいのに・・・おっと、これは女子流ちゃんには関係ありません。

あまりに個人的な感想で申し訳ないが、11.LolitA☆Strawberry in summer だけは何度
聴き返してみても違和感が拭えない。 10.が終わった後に始まるイントロの部分から
して、何か別のトラックが紛れ込んでいるかのよう。 翁はSweetSの原曲を聴いたことも
ないんだが、ワシの心が「これは女子流ではない!!」と叫ぶのを抑えられないんだよ。
【翁の心の動き】 /08\09/10\11/12 08で最高潮に達した後上下動を繰り返す
この09・11は、前後にまさに女子流節が入っているから余計にそう感じるのか知れない。

そしてお決まりの、13.Outro。 これはいいですな~嵌ります。
聴きながら「もう終わりかよ」。

アウト・テイクの、14.ヒマワリと星屑 -English Version-。
ちょっと印象が変わった感じ。 慣れない英語で一生懸命に歌うメンバーが愛おしい。

残念なのは、「W.M.A.D」や「Attack Hyper Beat POP」のようなLIVEでトドメを刺す曲が
なかったこと。 さすがにこの2曲だけではキツイからこの手の曲も増やして欲しいのぅ。

最後にもう一つだけ苦言。 今回はボーカルにイコライザ処理を施したのが多いと思う。
01.Intro、04.ディスコード、13.Outro とかは楽曲がそういう歌だからいいとしても、
08.幻 とかは最後の一回でよくないか? しつこいと場末のディスコみたいで品がないぞ。

本作はアップテンポの曲やROCKテイストの曲が増え、確実に新しい女子流の萌芽がみられる
ことは嬉しい限り。 かのLed Zeppelinも3rdで大きく音楽の幅を拡げたのが4作目の成功に
繋がったことを考えれば、気は早いが、女子流の4作目に期待せぬ訳にはいくまいて!!

そうそう、04月20日よりZepp Tokyoで、東京女子流 3rd JAPAN TOUR 2013 ~『約束』~
が始まりますゼ!! 03月17日には初のタイ遠征もあるな。 頑張れ女子流!!

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HOSHIDE

「気まぐれメイちゃんねる」視聴終了~☆
‥‥では、なく、

きんさ~ん、
僕のやつは、「正当な論評」ではなくて、
ただの「感想文」ですよー(小学生レベルの・汗)

今回の3rdアルバムは
新しい女子流サウンドの模索中の段階なのかなあと思っています。
それが「 Bad Flower 」であり「幻」なのかと。

僕世代の感覚なのかもしれませんが、
「 Bad Flower 」って、洗練される(商業化する)前の
ゴツゴツした荒削りの 80年代ロックや HIP HOP を
なんとなく思い出しましたよ。
何かちょっと物足りないけど、カッコイイ~みたいな(笑)

「幻」は、A.O.Rでもない、ダンスミュージックでもない、ロックでもない、
次の女子流サウンドの予告編かも‥‥という妄想(笑)
「 Hard A.O.R 」というネーミングは良いですね~。

人と違うこと、新しいものを作り出すということは、
ものすごーく大変な労力だけど、
東京女子流の音楽制作チーム‥‥
F原ディレクターや松井さんを信頼しているので、
(きんさんも言われてますが)
4枚目で何かすごいものが出来るのでは? という期待はあります。

とりあえず、新曲を待ちましょう~☆

追記
A.O.R といえば、最近面白いシンガーソングライターを
YouTubeで見つけやした(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=GqDooYyY6iw
本家はどう思っているのかしら~。
by HOSHIDE (2013-03-06 22:42) 

Kinsaku

前回の記事「ラゾーナ川崎 フリーライブと未夢」でのHOSHIDEさんのコメントを拝見したとき、
その怒りと女子流への愛情に愕然としました。

自分もここ何回は何枚売れたとか、あまり内面に立ち入らない記事で誤魔化していたのは、
どうしても甘くなりがちな記事を捨て、オタ他のファンに向かって苦言を書けるか自信が
なかったんですよ。(そのしみったれが「江南スタイル」の氾濫を招いたかと・・・)

今回は時間を掛けずに、ボロクソの部分もそのまま掲載してしまったので、お読み頂いて
「何言ってんだこのジジイ」という部分も多々あったかと思います。すみませんね~。

LolitA は女子流で初めて聴いたはずなのに違和感が拭えないのは、「腹見せ」のトラウマ
のせいかな~(笑。ちなみにLed ZeppelinはZepp Tokyoへの導線です(大笑。

「幻」は本作を聴いたならまぁ殆んどの人がNo.1に推すと思いますが、この手の曲がそうそう
出て来るとは考えない方がいいと思っています。
多くのCDやらLPやらを聴いてこられたHOSHIDEさんならお気付きかと思いますが、
CDの中に一曲、もしくはアーティストの中で一曲、何か尖出した、能力とか才能の限界を
超えてしまった曲みたいな・・・
これは別に女子流のことではなく、製作側のことなんですけど。

「A.O.R」って楽曲の軽快さとは裏腹に、非常に力や集中力の要る音楽ではないかと考えます。
女子流が高い質を保ったまま3枚ものAlbumをリリースしたことは驚嘆に値するとは思い
ますが、失速はいつ来るとも限らず、そんな思いも込めて「それでいいじゃん」あたりは
厳しい意見を書かせてもらいました。

「幻」はステージ未公開なんですよね。
私は、曲が難しすぎて再現性が低いのではなくて振り付けが出来なくて封印しているの
ではと考えています。ダンスを売りにしてますから佐竹さんも頭痛いんじゃないかと(笑。
演るとしたら「ヒマワリ」と同じマイクスタンド付き、身振り手振りくらいはあるとしても
間奏以外はスタンディングでの歌唱を見れるんではないかと、密かに期待しています。

by Kinsaku (2013-03-07 08:27) 

HOSHIDE

「カンナムスタイル」の件ではそんなに怒ってないですよー。
ただ、運営側と音楽ファンとのズレが広がると、
大変なことになるよー、とボヤいただけです。
‥‥でもこの話は、本来自分のブログでやるべきでした。すみません(大汗)

「幻」は「鼓動の秘密」のような
奇跡的に出来上がった楽曲なのかも‥‥
とは思いつつ、ここまでコンスタントに良曲を作り続けているから、
次の段階‥‥ジャンルや世代を超えるような楽曲がそのうち聴けるのでは?
と、ついつい期待しちゃうんですよね~。

たしかに「幻」は振り付けのイメージが全く想像ができませんよね。
振り付け以上に、ステージ演出(照明)もカギになるような気がします。

東京女子流のライブを次に観る機会があるとしたら、
GWあたりか、夏休み期間か、
もしくは新曲発表に伴うイベントかなあ~。
by HOSHIDE (2013-03-07 18:51) 

Kinsaku

本来自分のブログでやるべきでした。
  ↑
いえいえ、やはりHOSHIDEさんの深い思いは充分感じました。
ケンシロウ風に言えば、「お前の魂、しかと受け取った!!」という所です。

HOSHIDEさんの言われるように、期待値が大き過ぎて、些細なことまで気になるんですよ。
いい爺が見る人とてないBlog記事に悩まされていたとは、お恥ずかしい限り。
口の悪い爺ですが、どうか敬老の精神で今後とも宜しくお願い致します。

by Kinsaku (2013-03-07 19:47) 

さく

「約束」聞かせて頂きました^^
最初に流して聞きましたが、おっ!かっこいいじゃん!って感じですなぁ
全体的にベース、BASSが効き過ぎな気もしますが
iPot&イヤホンで聴く様な音作りなのかな?

曲もなんか懐かしい感じかな~w
聴いてて裏切られないので安心感あります。
何曲かは色々チャレンジしてますねw

幻は、いい感じですが、やっぱりボーカルイコライザー処理はいらないね...
自分は月とサヨウナラが気にいりました^^

後、約束の もういちど~ の’ち’が擦れてるんだか、裏返ってるんだか
聴くたびに気持ち悪いんですけどw

P.S. BABY METAL 新しいの出てこないので
   鉄色クローンX をポッチってしまいました><


by さく (2013-03-22 23:25) 

Kinsaku

ベース・ラインは女子流の「命」です。
もう少し聴き込んでもらえば、女子流の罠にはまり
泥沼に落ち込むこと間違いなし!!

2nd「LImited addiction」も名盤なのでこちらも宜しくね。

鉄色クローンX ⇒ またとんでもないものを・・・
やはり、ももクロ自身の生歌では満足できませんか?(笑

by Kinsaku (2013-03-23 09:56) 

ben bertolucci

「約束」評記事を漁っているうちにたどり着きコメントさせていただきます、ヴェン・ヴェルトルッチと申しますm(_ _)m

皆さん聞き込んでらっしゃいますね、それと期待するあまり期待値のハードルが自然と上がってらっしゃるみたいで(笑

自分は知り合いからこんなのあるよと「鼓動の秘密」のPV動画を教えて貰い、ちょっと引っかかったので検索して「ヒマワリと星屑」でどストライクでやられ、1stの「鼓動の秘密」をすぐにポチって聞いてみました。

色々な感想をお伝えしたいのですが今回は挨拶までm(_ _)m
聞くたびに予想を越えてきます女子流に毎回やられてます。
by ben bertolucci (2013-03-24 08:20) 

Kinsaku

ヴェン・ヴェルトルッチさん、初めまして。
検索しても出てこないようなBlogに辿り着いて頂き光栄です。
随分と検索ページをおめくりになったことかと・・・

私はアイドルのことはほとんどわからなくて、単純に女子流の楽曲の質と、
メンバーとのギャップにやられている口です。
記事も爺の妄想を多分に含んでおりますので、ご容赦頂きますとともに、
ヴェルトルッチさんのご感想やご意見を頂けると幸いです。

聞くたびに予想を越えてきます女子流に毎回やられてます。
  ↑
全く同感です。本作の「幻」、前作の「Regret.」等、シングル切ってこない
素晴らしい楽曲群には驚くばかりです。

女子流ちゃんの記事は多くないのですが、今後とも宜しくお願い致します。

by Kinsaku (2013-03-24 11:16) 

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